ちゃんとねなくちゃ

とねなです。はてなダイアリー「わたしはらいぶらりあん!」から、はてなブログに移行してきました。移行に伴い、ブログ名も変更しました。ついったーでエゴサすると必ずヒットしてくるやつです。

図書館の書架で本を探す

わたしは毎日のように書架*1へ行ってILLで受付した本を探しています.
「探す」と言っても,請求記号順に並んでいる*2のでその場所に取りに行くという感覚.

しかし,このような「希望の本を取りに行く」という行動も毎日やっているから*3こそ簡単に思えるのかもしれません.

利用者さんに「この本,棚に無かったんですけど」と言われ,行ってみると……あるじゃん!ということもしばしば.

ということで,わたしが普段やっている,図書館の書架で希望の本を探し出すときの順序について書いてみようと思います.
本があるべき場所にないことってあります.*4
でも,そんなときに慌てず,もうちょっと探してみましょう.

  • 所蔵場所を確認

開架と閉架では大きな違い.洋書なのに和書のコーナーにあったり.分館所蔵だったり.

  • 大きさを確認

OPACの画面に出てくる所蔵情報には,その本の大きさが書いてあることもあります.だいたい,30cm以上のものは大型本として別置されていることが多いです.その書架の一番下の段にまとめてあったり,大型本の書架にあったりします.

  • 似ている,間違えやすい請求記号のところを確認

例えば 201.002の本が201.02のところに排架されていることも.*5


困難を乗り越え,希望の本を見つけ出したあと.
その本がほんとに求めていた本なのかという確認作業を.*6

その際に確認するものは「図書ID」です.タイトルではありません.図書IDです.バーコードに書いてある数字ですね.*7
このバーコードが間違っているということも考えられますが……


ここまでして見つからなかったら,職員に聞いてくださいね.

一冊一冊にICタグ入れたら,GPSとかでナビゲートしてくれるとか良いよなあ.
あ,むしろ自動書庫だったら本の方がこっちに来てくれるのかー
んーでも,わたしは自分から本のところへ行きたいかなw

それでは.

*1:いわゆる図書館の本棚のこと

*2:多くの図書館ではNDCが採用されている

*3:または,図書館に精通しているから?でもわたし,本を書架から探し出す方法をちゃんと教わったことない気がする…

*4:書架整理,ちゃんとしなくちゃですね,はい.

*5:書架整理ェ……

*6:特にILLの受付の場合,間違った本を送付してしまったら大変!

*7:図書館によっては違うかもしれない.勉強不足です…

ビブリオバトル地区決戦主催団体を経験して

ビブリオバトル首都決戦の予選会・地区決戦を主催し,
先日無事に終えることができました.

ご協力いただいた皆さま,本当にありがとうございました.
まだ首都決戦が残っておりますが,私のお仕事は一段落,ということでこれまでの経緯や感じたこと等をまとめておこうと思います.

ビブリオバトルと私

 名前と大体の内容は知っていました.しかし,実際に参加したことはなく,昨年,在学していた大学の学園祭で行われたビブリオバトルUstreamを見たことがある程度の知識でした…

開催のきっかけ

 県内では,ビブリオバトル首都決戦の予選会・地区決戦が未開催でした.ということで,ビブリオバトル普及委員の方からお誘いを受けたのが今年の6月.それから職場の上司に相談,図書館の学生モニター会議で紹介する等,活動を始めました.

悩みごと/主催団体について

 もし,図書館主催とした場合,継続性も考えるとそれが図書館の業務として増えることになる.学生モニター主催となっても,その担当の係が何も関与しないという訳にはいかない.このような意見もあったため,私が代表となって主催団体を立ち上げることにしました.
(しかし,結果的に図書館には多くのご協力をいただきました…)

悩みごと/予選会だけ?地区決戦も?

 ビブリオバトルの開催経験者はおろか,参加したこともない者ばかりだったので,初開催だし…まずは予選会だけやってみる?という話になりました.しかし,やるからには最後までやりたい!首都決戦に学生を送り込みたい!との思いが大きく,初開催ながら予選会から地区決戦まで開催することに.そして,ビブリオバトル普及委員会に入会したのが7月の終わり.その後すぐに地区決戦主催団体へエントリーし,採択されたのが8月の始めです.

広報手段

 考えつくありとあらゆる手段を使って広報活動を行いました.
参加者募集の前に「ビブリオバトルとは何か」から説明しなくてはいけないのは大変でしたね…
 感じたことは,やはり「公式」の力はすごいということ.そして,その力を利用しない手はないということ.今回の場合は「大学附属図書館」という公式の力です.無名の団体名称では参加者募集の広報もうまくいかなかったのではないかと.
 具体例を挙げると,大学の事務局へ各学部の掲示板へポスターの掲示をお願いに行ったときのこと.「附属図書館の者ですが…」この一言で,この無名の団体はある意味「信頼できる」団体であると判断された気はします.怪しい団体のポスターを掲示することはできない,という大学側の考えも分かりますので…

 さて,以下が広報手段として利用したツールです.

オンラインのものからオフライン,「公式」ではないと利用できなかったもの等々.順にまとめておきます.

TwitterFacebookページ>
 ソーシャルメディアでの広報は経験があり,また自分自身普段から利用しているものだったので,各ソーシャルメディアの特性を活かした広報ができたと思います.

 私の個人的な感覚なのですが,Twitterはリアルタイム性と拡散性を考えた広報に効果的だと思います.それを考慮し,Twitterでは予選会・地区決戦中の実況を主に行いました.また,関係者(県内の大学生など)をフォローしたり,多くの人にRTされることで拡散を狙いました.

 しかし,Twitterの情報は流れるもの.そのため,情報を留まらせる広報をFacebookページで行いました.Facebookページは,公式Webサイトの代わりにもなります.「詳しくはFacebookページを!」と言うためにも開催情報や募集内容を詳細に書くようにしました.
Twitterに比べて,投稿できる文字数が多いことも利点ですね.

 TwitterFacebookも,不定期ながらこまめに更新するように心がけました.
ポスターが完成したらその画像ファイルと共に更新する.
前日には会場設営後の写真を載せる…
小さな変化でも更新するようにし,ただ「参加者募集中!」をアピールするだけのアカウントにすることは避けました.
「情報を発信し,興味を持ってもらう」
ビブリオバトルとは何か,から広報しなくてはいけない地区だったからこそ「募集中!」以外の情報発信は重要だと考えました.

Ustream
 Ustreamでの配信は未経験で,予選会も地区決戦も満足のいく配信を行うことはできなかったと感じます.音声面に関しては何も出来なかったので,勉強不足でした.動画配信に関して詳しい人をスタッフにし,Ustream配信を全て任せるようにすれば私の負担も減り,他のことにもっと目を向けることができたかな…と思います.

<図書館内掲示物,ポスター>
 会場であり,勤務先でもある大学図書館の館内に掲示物を貼らせていただきました.自分も「図書館の中の人」ではあるのですが,図書館主催ではない以上,企画書や利用申請書など必要な手続きはしっかり行いました.
 とりあえず,まずは「ビブリオバトルとは何か」を周知させる必要があったため,絵の得意な職員さんに四コマ漫画を描いていただき掲示しました.立ち止まって見てくれている学生さんも多く,分かりやすい四コマ漫画にしたのは良かったなと思います.

 予選会の日程が決まり次第,すぐにポスター制作に取り掛かりました.恥ずかしながらイラレとかGIMPとか使えないので,ワープロソフト(Word)です…
 掲示場所は図書館内,学内にある生協,各学部の掲示板,そして後述する県内の大学図書館協議会メーリスでご協力くださった大学図書館です.それから,お昼休みにチラシ配りもしました.

<ラジオサークル番組>
 学生モニターの学生さんが大学のラジオサークルに所属しており,是非ビブリオバトルの紹介をしたいというご連絡をいただきまして,喜んでお願いいたしました.番組内では,ビブリオバトルとは何か説明したあとに実際にビブリオバトルを行うなど,とても分かりやすく紹介していただきました.

<県内大学図書館協会メーリス>
 これは本当に「公式の力」をお借りしたものです.
県内にある大学が参加しているメーリングリストに,ビブリオバトルの開催の告知を流していただきました.実際,県内では,読書会が盛んな大学や学生協働を積極的に行っている大学もあり,前向きなお返事をいただけたところもありました.ポスター掲示など,ご協力してくださった大学はありましたが,夏休み期間であり学生を集めることが難しく,他大学での予選会開催は実現しませんでした.

初開催を終えて

 終わってみて初めて,大変だったなあ…と思いました.やってるときはそんなこと感じる暇もなかったのかな.
 しかし,学生さんを始め参加してくださった方々から「おもしろかった!」という言葉を聞き,頑張って良かったなと思いました.
 学生さんがどんなことに興味を持ち,どんな本を読んでいるのか,そして学生さんとの距離が近くなったことで,図書館に対してどのように思っているのか知ることもできました.

「人を通じて本を知る.本を通じて人を知る.」
ビブリオバトル開催を通して,大学図書館という場が,人や本との素敵な出会いの場になるといい.
なぁんて,かっこいいこと言って締めましょうか(*´ω`*)

ややこしいILLのはなし.

日々のILL業務は,NACSIS-ILLというシステムによって
効率的に行われています.


流れをシンプルに説明すると

1.依頼館がILLレコード(データ)を作成

2.受付館がデータを受け取る

(2.5 謝絶すると次の候補館,または依頼館にデータがいく)

3.準備が出来次第,受付館はデータを追加(貸借本,文献複写の発送)

4.依頼館にデータが戻る(貸借本,文献複写の到着)


このような感じ.
しかし,実際はこんなシンプルにはいきませんね.

「NACSIS-ILL複写/貸借業務 状態遷移図」という
下敷きのようなシートをILL担当者なら一度は見たことがあると思います.
(※画像検索で出てくるのでご覧ください)


ものすごく…複雑です…


便利なんですけどね.たまに,ややこしい話になってしまうのです.
今日は,その「ややこしい話」を少しご紹介いたします.


上記の説明で言うと,4番まで終わった状態.
普通ならばここでデータのやり取りは終了です.

しかし,受付館が送付した複写文献に不備があり,
依頼館は「照会」という機能を使ってその旨を伝えました.

この操作で,データは受付館へと渡ります.

データを受け取った受付館は,その返信をするため,
ここでも「照会」の機能を使おうとしました.

しかし,間違えて「謝絶」してしまったんですね.

そのため,上記で言うと2.5
次の候補館へとデータが渡ってしまいました.


あらららら????


このように,データを受け取ったり返したり.
便利なんですけど,少しややこしくなっちゃうときがたまにキズ…


ちなみに,上記の件はNIIに対処していただきました.
いつもお世話になっております…お手数おかけいたしました.

謝絶のおはなし.

他館からILLの依頼を受けても,依頼された所蔵巻は所蔵してなかったり,
研究室にある資料のため貸出不可能な場合があります.

その際は「謝絶」といってその依頼をお断りしなくてはいけません.

毎日1件は謝絶している気がする…
お役に立てず申し訳ないなぁと少し悲しくなっちゃう.

私はILLの受付業務担当なので依頼業務のことは良くわからないのですが,
依頼するときに所蔵巻の有無や貸出可能な資料なのかどうか確認しないのかなあ…

単なる確認ミスなのか

謝絶されても他館に依頼が行く仕組みになっているから良いという考えなのか(それにしても1館目で発送してもらえる方が良いと思うけど…)



それにしても,いろんな図書館から謝絶されてきた資料を貸出可能だと分かったときの喜びは大きいですね(^^)

「すべては利用者のために」という精神

月曜日.
貸借,複写依頼がたくさん入っていて大変でした.

(でも,1日に50件くらいは発送できるらしい…すごい.)



資料を探して,コピーして,きれいに包んで.

言ってみれば,ただ,その繰り返しなんですけど.


もしかしたらこの資料が世紀の大発見に繋がる研究に
重要な役割を果たすかもしれない.

そんな大きいことじゃなくても

この論文をコピーして送ることで,ある学生が
無事に卒業できるかもしれない,とか.


だから,一つ一つの依頼を丁寧に.
気持ちを込めて行いたいなあと思いました.

図書館業務を支えているものは

業務システムを使うことにも慣れてきました.
そこで気づいたことがひとつ.

大学図書館*1の業務は,
NII(国立情報学研究所)に支えられているということ.

簡単に言うと,NIIは図書館と図書館の仲介役.

例えば,ILL業務を行う際はNACSIS-ILLというNIIが運営しているサービスを使うと,ILLを円滑に行うことができるのです.

円滑に行うことができる理由はふたつ.
まず,NACSIS-ILL加盟館の所蔵情報が分かるということ.
そして,「相殺*2」によって金銭処理が楽だということ.

私は以上の2点だと思います.


NIIのような機関が無かった時代はどうしていたのだろう…
ILLについても,もっと勉強しなくちゃです.


さて,働き始めて1週間が経ちました.
来週も新しいお仕事たくさん覚えたいなあ.

*1:主に大学図書館.一部その他の図書館も含む.

*2:差し引き計算をし,互いの代金を帳消しにすること.年4回相殺処理を行う.

書庫はまるで迷路のような

今日は書庫と事務室を何往復もしました.
他館からILLの申し出があった図書と雑誌を探すのです.

実は,書架からお目当てのものを見つけるのは結構得意(笑)
「早いねえ〜!」と褒められちゃいました゚+.(・ω・)゚+.゚・

いや,しかし,書庫の中では何度も迷子に…

夏は暑くて冬は寒い書庫.
そんな環境だけど,本と本に囲まれているあの感覚好き!

明日もがんばる.